おはようございます。まさきんです。
ふるさと納税は、2026年10月1日から新しい指定基準での運用が始まりました。9月には改正前の仕分けを書きましたが、もう10月です。なので、この記事を「10月から何が変わったか」を中心に書き直しました。
結論から言うと、寄附する側の手続きや控除の仕組みは変わっていません。変わったのは自治体側のルールです。その結果として返礼品の掲載や寄附額が動くかもしれない、という話です。
※記事更新時点の情報です。最新の条件は公式サイトでご確認ください。
- 10月1日から、自治体が寄附金を使える割合の基準が 52.5%以上 になった
- 地場産品の確認が厳しくなり、加工品や日用品の返礼品は掲載や寄附額が動きやすい
- 控除の上限額の決まり方や、ワンストップ特例の5団体ルールは変わっていない
- 返礼品の調達費用を寄附額の3割以下にするルールもそのまま
- 10月からの1年間は、1,788団体のうち1,781団体が指定を受けている
10月からの変更点を一覧で
まずは、何が変わって何が変わらないかを1枚にまとめます。9月までの記事では「これから変わる」と書いていた部分です。
| 項目 | 9月まで | 10月から | 寄附する側への影響 |
|---|---|---|---|
| 自治体が使える割合 | 募集費用5割以下 | 寄附金活用可能額52.5%以上 | 寄附額が見直される返礼品が出るかもしれない |
| 地場産品の確認 | 付加価値の算出は自治体ごと | 価格に基づく計算と事業者の証明が原則 | 加工品・日用品の掲載終了が出やすい |
| 指定取消しで考慮する違反 | これまでの範囲 | 最大5年前までさかのぼる | 直接の影響はない |
| 返礼品の調達費用 | 寄附額の3割以下 | 変わらない | 返礼割合の上限は同じ |
| 控除・ワンストップ特例 | いまの仕組み | 変わらない | 手続きは同じ |
表で見ると、寄附する側の列は「かもしれない」ばかりです。制度としては自治体向けの改正なので、そうなるのだと思います。
自治体が使える割合は52.5%以上に
総務省は令和8年度の税制改正で、「寄附金活用可能額」という考え方を入れました。寄附金から募集にかかった費用を引いた、自治体が事業に使えるお金のことです。
この割合を最終的に60%以上にする方針です。使い道の公表もあわせて求めます。いきなり60%ではなく、毎年少しずつ引き上げます。
| 指定の年 | 寄附金活用可能額の割合 | 募集費用に置き換えると |
|---|---|---|
| 〜2025年指定 | (旧基準)募集費用5割以下 | 50%以下 |
| 2026年指定(10月〜) | 52.5%以上 | 47.5%以下に相当 |
| 2027年指定 | 55%以上 | 45%以下に相当 |
| 2028年指定 | 57.5%以上 | 42.5%以下に相当 |
| 2029年指定以降 | 60%以上 | 40%以下に相当 |
右の列は、100%から活用可能額の割合を引いた僕の換算です。よく見かける「経費率50%→47.5%」という言い方は、これを裏返した数字です。おおむね同じ意味と考えてよいと思います。
ここで押さえておきたいのは、毎年続く話だという点です。10月で終わりではありません。2027年10月にも、もう一段上がる予定です。
地場産品の確認が厳しくなった
もう1つの柱が、地場産品基準の見直しです。2025年6月の告示改正で決まり、2026年10月の指定から適用されました。
影響が大きそうなのは、製造や加工で価値をつける返礼品です。これまでは区域内で「相応の付加価値」が生じていればよく、計算の仕方は自治体ごとにまちまちでした。
| 見直しの項目 | 10月からの扱い |
|---|---|
| 付加価値の算出方法 | 価格に基づいて計算するのが原則 |
| 価値の過半が区域内で生じた証明 | 製造・加工をする事業者が証明する |
| 証明内容の公表 | 自治体が提供開始日までに一覧で公表する |
| 一般販売価格 | 証明書に記載し、あわせて公表する |
| キャラクターグッズなど | 自治体が広報用に配布・販売した実績などが条件 |
熟成肉や精米は、もともと同じ都道府県内で生産された原材料に限る扱いでした。この条件は改正後も残っています。
総務省の資料には、海外産のワインを区域内で保管しただけで高く納品した例も載っていました。こうした「付加価値の盛りすぎ」を防ぐのが狙いのようです。
指定取消しの範囲も広がった
自治体向けの見直しは、もう1つあります。指定取消しの判断で、さかのぼって考慮できる違反が最大5年前までに広がりました。こちらも2026年10月1日の施行です。
取消し期間も、一律2年から3年以内に変わっています。こちらは2026年4月1日から先に始まりました。寄附する側の手続きは変わりません。ただ、自治体が返礼品選びに慎重になる背景の1つかもしれません。
10月からの指定先は1,781団体
総務省は2026年9月25日に、10月からの1年間の指定を発表しました。指定対象期間は2026年10月1日から2027年9月30日までです。
報道によると、全国1,788団体のうち1,781団体が指定されています。申出書を出した団体はすべて指定され、新たに取り消された自治体はないとされています。
対象外の7団体は、事情が2つに分かれます。東京都はそもそも制度に参加していません。残る6市町は、過去の指定取消しが続いているためです。
寄附したい自治体が気になるときは、総務省の報道資料の別紙で確認できます。個人的には、ポータルに載っている自治体ならまず心配しなくてよいと考えています。
寄附する側から見て変わらないこと
ここは強調しておきたいところです。10月の改正で、寄附する側のルールは変わっていません。
- 控除の上限額は、その年の所得や家族構成で決まる
- ワンストップ特例は、寄附先が5団体以下なら使える
- 申請は寄附した翌年の1月10日まで
- 返礼品の調達費用は寄附額の3割以下
なので「10月から損をする仕組みになった」と考える必要はないと思います。動くのは、個々の返礼品の掲載や寄附額のほうです。
2025年10月のポイント禁止とは別の話
ふるさと納税の10月改正というと、ポイント付与の禁止を思い出す方も多いかもしれません。ポータルサイトのポイント付与を伴う募集の禁止は、前年の2025年10月からの改正です。
2026年10月の見直しは、それとは別物です。自治体が使えるお金の割合と、地場産品の確認の仕方の話です。検索すると両方の記事が混ざって出てくるので、年を見て分けて読むのが安心です。
返礼品の掲載や寄附額はどう動くか
僕が9月に見たポータルサイトの告知は、「一部返礼品の掲載終了・寄附額変更」くらいの書き方でした。どの品がどう変わるかは、自治体ごとに決まります。
傾向として考えられるのは、次のような動きです。
- 区域内の工場で作る日用品や加工品は、証明が整わず掲載終了になるものがあるかもしれない
- 募集費用の枠が狭まるので、同じ返礼品でも寄附額が上がるものがあるかもしれない
- 区域内で生産された米や肉などの一次産品は、付加価値の見直しとは直接関係しにくい
ちなみに総務省は2026年8月の通知で、「将来の寄附額の引き上げを予告して募集すること」を問題視していました。なので、値上げのお知らせが事前に大きく出ない場合もありそうです。気になる返礼品は、寄附する直前に寄附額を見直すのが確実だと思います。
我が家が9月にしたこと
我が家は、改正前の9月中に決済する枠を先に決めました。そのうえで、中身を次のように仕分けています。
| 区分 | 我が家の例 | 9月に前倒ししたか | 理由 |
|---|---|---|---|
| 日用品・消耗品 | おむつ、トイレ用品 | 前倒しした | 製造品が多く、付加価値の見直しの影響を受けやすいかもしれない |
| 一次産品 | 米、豚肉 | 前倒ししなかった | 今回の付加価値の見直しとは直接関係しにくい |
仕分けの前に、今年すでに寄附した額も拾い直しました。我が家は寄附の実績を、Notionのデータベースで管理しています。ただ、登録漏れもありました。
メールから拾い直すと、実績は思っていたより多かったんです。楽天の注文メールだけでは足りず、自治体から直接届く「寄附完了」メールにしか出てこない寄附もありました。
10月以降に寄附する手順
10月以降の寄附は、新しい基準の返礼品から選ぶことになります。我が家で考えている流れを、手順にしておきます。
- 今年すでに決済した寄附を、ポータルの注文メールと自治体の寄附完了メールの両方から拾い出す
- シミュレーションなどで、今年の控除上限額の目安を確認する
- 上限額から実績を引き、残りの枠を出す
- 候補の返礼品が今も掲載されているか、寄附額が変わっていないかを確かめる
- 寄附額が変わっていたら、還元率を計算し直して比べる
- 年内に決済が終わる方法で申し込む
- ワンストップ特例を使うなら、申請書の提出まで進める
4と5が、改正後に増えた手順です。9月にお気に入りに入れていた品でも、10月以降に寄附額が変わっていることがあります。
年末までの枠の使い方
改正前に前倒しした方は、残りの枠を一度数え直しておきたいところです。前倒ししても、年間の上限額は1円も増えません。9月に多く使った分だけ、10月から12月の枠は減っています。
寄附がいつの分として数えられるかも、改正前と同じです。楽天ふるさと納税のよくある質問では、決済の完了時点でその年の寄附として数えると案内されています。返礼品がいつ届くかは関係ありません。
支払い方法によっては、決済の完了が申し込みの日とずれることがあります。年末は申し込みが集中しやすい時期です。12月の最終週に寄せすぎない方が安心かもしれません。
控除の上限額は、あくまで目安です。年の途中で収入の見込みが変わると、上限も変わります。ボーナスや副収入が読みにくい年は、少し余裕を残しておくのが安心です。
ワンストップ特例と確定申告
前倒しをした年は、寄附先の自治体が増えやすくなります。ワンストップ特例は、寄附先が5団体以下でないと使えません。年末に寄附する前に、今年の寄附先の数を数えておくと安心です。
また、確定申告をするとワンストップ特例の申請分は無効になります。その場合は、すべての寄附を確定申告に含める必要があります。我が家にも「希望する」で申し込んだ寄附があるので、申告のときに落とさないよう注意しています。
ちなみに、通信費のような固定費も「年間でいくら出ていくか」で見ると差がわかりやすいです。ふるさと納税の枠を年単位で考えるのと同じですね。スマホ代も一度、年額で並べてみてはいかがでしょうか。
よくある失敗・落とし穴
改正後の寄附で、ありがちな失敗をまとめておきます。
- 9月に前倒しした分を数え忘れ、年間の上限を超えてしまう
- 過去の寄附をポータルの注文メールだけで数え、自治体経由の分を見落とす
- お気に入りに入れていた返礼品の寄附額が、10月以降に変わっていたのに気づかない
- 寄附先が6自治体以上になり、ワンストップ特例が使えなくなる
- ワンストップ特例を申請したのに確定申告をして、その分を申告に含め忘れる
- 2025年のポイント禁止と今回の改正を混同して、判断を誤る
特に3つ目は、改正後ならではの落とし穴だと思います。寄附額は申し込む直前の画面で確かめるのが確実です。
改正後に我が家がやること
我が家は、決済が済んだら全品の寄附額を洗い直す予定です。これはまだ途中です。
同じ返礼品でも、10月以降に寄附額が変わっているかもしれません。掲載が終わったものも出てくるかもしれません。還元率を自動計算しているデータベースなら、寄附額を更新するだけで比べ直せます。年末の枠をどこに使うかは、その結果を見てから決めるつもりです。
始める前に確認すること
- 今年すでに決済した寄附を、ポータルの注文メールと自治体の寄附完了メールの両方で確認した
- 今年の控除上限額の目安を確認し、残りの枠を把握した
- 候補の返礼品が今も掲載されていて、寄附額が変わっていないか確かめた
- 寄附額が変わった返礼品は、還元率を計算し直した
- ワンストップ特例を使うなら、寄附先が5自治体以下に収まる
- 確定申告をする場合、ワンストップ特例を希望した寄附も含める準備がある
- 年内に決済が完了する支払い方法を選んだ
よくある質問
Q. 10月から返礼品の還元率は下がりましたか?
一律に何%下がった、という形の改正ではありません。返礼品の調達費用を寄附額の3割以下にするルールは据え置きです。個々の返礼品の寄附額や掲載がどう変わるかは、自治体ごとの判断になります。
Q. 10月以降に寄附すると損をしますか?
寄附する側の控除の仕組みは変わっていないので、制度として損になるわけではありません。ただ、同じ返礼品の寄附額が上がっている場合はあります。申し込む前に寄附額を確かめておくと安心です。
Q. 9月に前倒しすると控除の上限は増えましたか?
増えません。上限額はその年の所得や家族構成で決まります。9月に多く寄附した分だけ、年末までに使える枠が減っています。
Q. 米や肉は10月以降に寄附額が上がりましたか?
上がった品がある可能性はあります。募集費用の基準が変わったので、自治体によっては寄附額を見直しているかもしれません。ただ、区域内で生産された一次産品は付加価値の見直しとは直接関係しにくい、と考えています。
Q. 自分の寄附先が10月以降も対象か確認できますか?
総務省が2026年9月25日に、10月からの1年間の指定を発表しています。報道資料の別紙に、指定された団体が載っています。報道によると、対象外は東京都と過去に指定を取り消された6市町です。
Q. ワンストップ特例は何自治体まで使えますか?
総務省の説明では、寄附先が5団体以下の場合に使えます。申請は、寄附した翌年の1月10日までとされています。前倒しで寄附先が増えたときは、数を一度数え直しておくと安心です。
Q. 2025年10月のポイント禁止と同じ改正ですか?
別の改正です。ポイント付与を伴う募集の禁止は、2025年10月からの見直しでした。2026年10月は、自治体が使えるお金の割合や地場産品の確認の仕方が中心です。
Q. 来年の10月にも何か変わりますか?
寄附金活用可能額の割合は、段階的に引き上げる予定です。2027年10月の指定からは、55%以上が基準になります。毎年秋に、返礼品の寄附額が見直される可能性はありそうです。
参考にした公式情報
- 総務省|報道資料|ふるさと納税指定制度に係る総務大臣の指定(令和8年9月25日)
- 総務省|報道資料|ふるさと納税の指定基準の見直し等
- 総務省|ふるさと納税の指定基準の改正等について(令和7年6月24日)
- 総務省|ふるさと納税について(指定基準に係る告示改正)令和8年3月24日
- 総務省|ふるさと納税に係る指定制度の運用について(令和8年6月26日)
- 総務省|募集適正基準の遵守の徹底について(令和8年8月20日)
- 総務省|ふるさと納税トピックス一覧
- 総務省|税金の控除について(ワンストップ特例)
- 楽天ふるさと納税|よくある質問
まとめ
2026年10月からのふるさと納税は、自治体が使えるお金の割合と、地場産品の確認の仕方が変わりました。寄附する側の手続きや控除の仕組みは変わっていません。ただ、加工品や日用品のような返礼品は、掲載や寄附額が動いているかもしれません。
我が家は9月に日用品だけを前倒しし、米や豚肉は10月以降に回しました。これからは、残りの枠と寄附額を確かめながら年末の寄附を決めていくつもりです。
ふるさと納税そのものの続け方は、毎月コツコツ寄附してみた話にまとめています。返礼品を実物で見たい方は、11月の楽天超ふるさと納税祭も参考になるかもしれません。
年末に慌てないよう、残りの枠を一度だけ見直してみてください。
家計の見直しついでに、スマホ代も年額で眺めてみてください。意外な差が見つかるかもしれません。
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